読んだ木

研究の余録として、昔の本のこと、音楽のこと、3人の子育てのこと、鉄道のことなどについて書きます。

思ったんだけど

雑想(2023.1.15)

敵地反撃能力を保有し、それを必要に応じて行使する。日本政府はそのような方針を諸外国に通達し、日本語で知らされる前に英語圏でその姿勢を好意的に報道するニュースが出回っている。 このことに対し、憲法を改正していないにも拘わらず、戦争できる国にし…

2022年の振り返りと2023年の抱負

2022年12月中旬に供用開始されたJR武蔵小杉駅3番線プラットフォーム 昨年末に「2021年の振り返りと2022年の抱負 - 読んだ木」を書いてから、一年が経った。今年も同じように、昨年の振り返りをして、今年の見通しを立てていきたい。 2022年の振り返り まず20…

雑想(2022.9.12)

ナショナリズムに、排他的なものと包摂的なものという相反する二つの方向があるとすれば、排他的なものは民族主義へ向かう道であり、包摂的なものは帝国主義へ向かう道である。 日本のナショナリズムの限界は、中国を模倣して五族協和を唱えるところまでは行…

原発の大艦巨砲主義が招いた電力不足

2011年9月、飯館村 当事者でなくても理解し、継承していかなければならないのが歴史の記憶であり、歴史から得られた教訓である。このことは、相当の刹那主義者でもない限り、誰もが承知することだろう。温故知新、過去の蓄積からの学習があってこそ、一部地…

女性が守りたくなる男性

男性が前線に立って女性や子供老人を守る映画の例 ユーミンにはいろいろな名曲があるが、「守ってあげたい」はよく知られているものの一つだ。「You don't have to worry worry 守ってあげたい」というサビのリフレインが頭の中にこだまする。僕はたまに、こ…

戦争の呼称について考える

北海道がロシアでなく日本なのも、歴史の偶然である 戦争の呼称の変化 今般のロシアのウクライナ侵攻から始まった戦争について、現在では「ウクライナ戦争」という呼び方が通例のようだ(『ニューズウィーク日本版 3/8号 特集 総力特集ウクライナ戦争』『ウ…

原発再稼働論について考える

先日の地震に起因する火力発電所の停止が、東日本の電力供給に多大な影響を及ぼしている。特に今日は、東電管内の需給逼迫で、政府から電力需給逼迫警報が発出されるなど、非常に混乱した状況になっている。一部停電の現実味が強まっていることから、人々が…

雑感(2022.3.1)

・ロシアの侵略は許されないが、欧米が世界的な安全保障に失敗していることは確かであろう。注目されるのは、長年マリを爆撃していたフランスが、この事態が進行する直前の2月17日に、マリから部隊を撤退させると発表していることだ。これは、アメリカの「テ…

Do Everything Possible to Stop the War

Screenshot from NBC News live on YouTube Source: LIVE: Russia Begins Military Operation Against Ukraine - YouTube Channel: https://www.youtube.com/channel/UCeY0bbntWzzVIaj2z3QigXg (並行してロイターのLiveもみた。こっちは安保理そのまま配信…

ロシアにとっての「帝国の生命線」

ドネツク駅舎とプラットフォーム(Wikipedia GPL, リンク) VK(VKontakte、フコンタクテ、英語で言えばIn Contact)というロシアのSNSがある。 僕はそこでロシア側の「客観的なニュース」と当地の人々の反応を見ているのだけれど、まんま「守れ満蒙 帝国の…

中国語の勉強——新しい趣味として

池袋にある食府书苑はプチ在中国感を味わえる このブログでは、僕に趣味がないこと、その理由などを色々と書いてきた気がする。いくつかあるけど一番ドンピシャな記事はこれだな。「家族がいて働いていても、新しい趣味を見つけることはできるのか - 読んだ…

八月十八日 〔山ニモイケズ〕

数年前の8月18日 山ニモイケズ 海ニモイケズ 雪ニモ夏ノ暑イ日ニモジタク 丈夫ナカラダモテアマシ ヨク手ヲアラウ 決シテ残サズ イツモオテテヲアラッテヰル 一日ニ白米三合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベルコドモタチノショクヒガバカニナラナイ頼ムカラ給食ヲ…

転職に近道なし

人生はいつもつらい。ニンニク入れますか? 僕の人生が安定することは、滅多にない。他の人がどうであれ、僕にとって人生とはいつもつらいものだ。 僕が非正規職についており、あと1年ちょっとで職を失うということは前にも書いたかもしれない(感染症と休園…

雑感——日々の自分の仕事に対する

校正を待っているゲラ、その手前に脱稿前のチェックを待っている原稿、その下に報告用に短縮されなければいけない原稿、その横に英訳を待つ日本語原稿、それを取り巻く論文化されるのを待っているたくさんの資料、先行研究、紙切れの束……これらのものたちが…

コロナ明けの楽しみ

前時代の暮らしの一コマを象徴する写真。中央の黄色い泡立った飲み物は、麦芽を発酵させたBīru (Beer)というアルコール飲料、隣にあるスナック菓子はO-Tsumamiと呼ばれる塩辛い米菓である。周囲に置かれた白いものはO-Te-Fuki (O-Shibori)、手を綺麗にするた…

僕のパワハラ気質

僕は怖いらしい。色々な人にそう言われる。受け持っている授業の学生にそう言われるし、昔一緒に仕事していた人からもそう言われたことがある。保育園では怖いお父さんというポジションでネタにされるほどだし、僕が外からみて他人に対して怖いように振る舞…

家族がいて働いていても、新しい趣味を見つけることはできるのか

子供がいると気ままに旅へ出たりできない 趣味なき仕事人間への道…… 趣味を作るにあたっての二つのハードル:時間とカネ 人が流れがちな趣味:パチンコとかスマホゲームとか 家族がいて働いている人(僕)の趣味の候補は色々ある プラモデル、鉄道模型やペー…

はてなブログ読者10人到達

気づいたら、このブログの読者が10人を超えていた。100人ではない。10人である。10人というと大したことがないと思われる向きも多いだろう。実際、僕が見かけるはてなブログで、ある程度コンスタントに更新し続けているもので読者が10人を下回っているブログ…

ブログの書き方について

ブログの書き方について自分でも色々考えたり書いたりしているので、その試行錯誤の過程を一応このページにまとめて、後で読んで整理しようと思っている。この中から、自分に合った方法をその時々で選ぶ、というのが、もっともよくブログを書ける(アクセス…

「なにかいいことないかな」という想起に対処する

果報は寝て待て、待てば海路の日和あり、という諺を胸に なにかいいことないかな、と思う時がある。 言語というものの性質上、何か定型的な想起がある時は大抵共通する背景があるもので、「なにかいいことないかな」と思うときには必ず二つの要素が付随する…

孤独なブロガーの独言

インターネット上には色々な界隈があるらしいけれども、僕はあまりそのどこにも属さず来てしまった(その葛藤の系譜は「2012年の以前と以後のインターネット - 読んだ木」に書いた)。そのため荒らしにもなれず、ネトウヨにもなれず、陰謀論にも染まれていな…

5月のシャルル・ド・ゴールと6月の小池百合子

(なんかタイトルが羽海野チカさんの漫画のような感じになってしまった) 小池百合子東京都知事が静養というニュースが流れている。これを聞いて、5月革命の時のシャルル・ド・ゴールを思い出した。 ド・ゴールといえば、パリに飛行機で行ったことのある人な…

ルーティンの日々と波瀾万丈の日々

最近は生活がルーティンになっているので気が楽だ。だからブログの記事更新もちょこちょこ進んでいる。ある程度ルーティンの時期もないといけない。毎日が予想のつかない波瀾万丈な日々のまま何年も進むのは辛いものがある。スタートアップで働いている時は…

2012年の以前と以後のインターネット

どうも寝付けずに目が覚めてしまったので書き始めたブログが、夜中の勢いに任せて長くなってしまった。明日目が覚めた後に消したくなるかもしれないが、とりあえず公開しておこう。 * * * このブログを書き始めたきっかけが、過去のブログ執筆の経緯やSNS…

はてなブログ通算1000アクセス到達

999アクセス 今までもなんどもブログを書いては消してきた 1000アクセスまでの経過 アクセス獲得の目安 今までもなんどもブログを書いては消してきた というような話自体、何度も書いてきている(なぜnoteではなくはてななのか - 読んだ木)。ただ、あまりア…

100年の眠り

民事でもなんでもそうだけど、対人関係で基本的には「自分が望む/望まない」「相手が望む/望まない」で望む+望むの1/4だけがやっていいんだけど、それが難しい。 大学の授業で「自分の望み」とは何かを知るための自分を対自的に観察する方法と、「相手の望…

苦しい、本当に辛いニュースを見てしまった

まだ小学生の男の子が、親の都合で引越しさせられたのに耐えられず、その翌日に前の住居を訪ねようと貯金箱から出したわずかな現金を抱えて歩いていたところ、電車に轢かれて死んだという。逝かれた人にも遺された人にも、本当に本当にお悔やみ申し上げる。 …

どうやってプライベートを充実させるか

既婚子持ちの中年男性。自由などない。金も時間もない。基本的にいいことは何も起こらない。しかし、そのまま生きていくのは辛い。なんとかしてプライベートを充実させたい。そういうことを考える記事。 不安をめぐる過去・未来・現在 家族持ち中年男性の悲…

弱さの連鎖

今年度が終わる。今まで幾つかの記事で書いてきたが、これほど無為な一年もない。 yondaki.hatenadiary.jp yondaki.hatenadiary.jp yondaki.hatenadiary.jp チャレンジして失敗し、最悪な一年になるというのなら、まだそれが糧になって意味がある。しかしこ…

渋谷が廃墟になる日

渋谷に久々に行ったが、随分と変わったものだ。夜でも人は少なく、ネオンだけが燦々と輝いている。昔は目新しかったこのごちゃごちゃした広告も、中国の大都市の様子を散々ネットで目にした後では、むしろ空の広さが目立ち、侘しい感じがする。 このまま高齢…