読んだ木

研究の余録として、昔の本のこと、音楽のこと、子育てのこと、鉄道のことなどについて書きます。

なぜnoteではなくはてななのか

 僕がはてなでブログを立ち上げたのは、これが二回めである。ちなみに、増田で書いてホッテントリに入ったこともある(自慢)が、それはカウントしていない。前の記事(インターネット年少世代 - 読んだ木)でも書いたが、僕もそれなりにブログ遍歴を持っているので、あらゆるブログサービスを使ってきた。本当に色々なブログサービスがあったものである。はてな以外のものをざっと一覧すると、livedoor、goo、ameba楽天、エキサイト、fc2、それからまぁサービスではないがwordpressエキサイトブログとか懐かしいな。gooブログはもうなくなったんだろうか。大昔にはyahooジオシティーズも使ってました。なんかgooも掲示板専用アプリみたいなの出してたよね、なんだったかな。ブログで一番使いやすかったのはlivedoorだった。デザインが良かったんだよね。

 で、一瞬だけnoteをやってみたこともある。確か、はてなからnoteに移ろうとしたんじゃなかったかな。でもnoteは全然ダメだった。なんでダメだったかっていうと、僕はnoteにブログ的なものを求めてたんだよね。それこそトラックバックとか、コメントとか、そういうの。でも、noteは基本的にSNSでシェアすることを前提としたプラットフォームで、note自体にはそういう繋がりを生み出すような機能が全然ないわけ。ただし、SNSでバズるようなコンテンツの作り込みがしやすいように、すごく配慮されて設計されているのね。その記事一つが、ある種の商品になるように作られているというか。メルマガ配信の一通のメール、みたいな。だけど、そうするとその記事がその記事だけで閉じる必要がある。記事を最後まで読んでもらうことに価値があるようなデザインになっちゃうのよ。そうすると、ブログとは真逆の方向性なのね。どういうことかっていうと、ブログっていうのはリンクとかトラックバックをちりばめて、その記事から同じ関心をもつ別のブログ記事に行ったり、それを通じて交互にコメントしたりすることで、ある種のネットワークを作っていくところに価値があるわけ。だから、ブログ記事っていうのはオープンじゃないといけないし、その記事から読者が流出することは全然悪いことじゃない。だけど、noteの場合は、最後まで読ませてなんぼ、そこから売り上げを立てたりすることを目指している。だからリンクを貼って読者が最後まで読まずに流出する、というようなことはあまりさせないようになってるし、どちらかというとその記事、あるいはそのブログ自体が様々なコンテンツからの最終地点になるように設計されているわけ。そうすると、結局コンテンツ力のあるインフルエンサーが一番得をするのね。つまり、その人のブログを読みたいと思われる人のためにあるプラットフォーム。ブログのように、それぞれの知見を公開することで、ニッチな分野や個人的な悩みで繋がれる人を増やしていくという契機はそこにはない。noteの革命的なところって、そこだと思う。noteはブログかと思って最初始めたんだけど、どっちかっていうとnews picksだった、というのが僕の印象だな。

 はてなは、古き良きブログでの繋がりという思想を大切にしているサービスだと思う。だからリンクを貼る時の設計がすごくいい。みやすくわかりやすく、引用しやすい。それから、ブックマークとかRSSの機能のUIが洗練されてて、mixiのコミュニティ機能に近いところまでブログのアクセシビリティを高めている。そういう交流を促す機能は、ライブドアとかではまだ十分じゃない。pingを自動的に投げるのをさっさと廃止したのも良くて、なぜならあれってブログの読者を増やすんじゃなくて、単にスパムやボットのアクセスをたくさんさせて、見かけ上のアクセス数を増やすための機能しかなかったから。はてなは、増田もそうだけど、人と人との交流のプラットフォームとしてのブログ、という思想を、なんとかして守っていこうとしているんじゃないかな。それでどこまで収益が出ているのかはわからないけど、そういうニーズはまだまだある気がする。

 交流のプラットフォームとしてのブログ、というと、どうもブロガーとか、カリスマになったブロガーの人が中心のコミュニティってイメージにになっちゃうけど、コミュニティってcom=共同の、unity=繋がりだから、本来はブログとか、場があって、そこでフラットに繋がるもんだと思うんだよね。僕の周りで「コミュニティ」作りの話はたくさんあるんだけど、なんかこういう、書いたり読んだりしてフラットでインタラクティブなコミュニティ作る、みたいなのが盛り上がらないかな。

 

 

  アーレントのいう「活動」みたいなね。いまどき流行らないかもしれないけど。

 

人間の条件 (ちくま学芸文庫)

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