読んだ木

研究の余録として、昔の本のこと、音楽のこと、3人の子育てのこと、鉄道のことなどについて書きます。

リーズナブルで高機能な体重計(体組成計)

 

体重計(体組成計)の比較

 去年の末だったか、1000ポイントほど貯まっていたヨドバシカメラのポイントが期限を迎えるというので、秋葉原ヨドバシカメラに行った。もともとはサンタクロースからの受託事業をポイントで済まそうかと思っていたのだが、さすがはアキバのヨドバシ、天文学的な種類数のおもちゃが並んでいて、到底決めきれないのでそうそうに諦めた。そこで、何かいま必要なもので数千円で買えるものあるかな……と探していたところ、見つけたのが体重計である。ちょうど夏頃から身体のコントロールに関心を持っていて、軽いトレーニングを続けていた。その経過測定に体重計が欲しいと思ったのだ。

 体重計にも色々あるが、僕はダイエットがしたいわけでもなく、筋トレがしたいわけでもない。むしろ、継続的にデータを取得して自分の状態の変化を客観的に知りたい、というのが僕の目的だった。だから、いちいちデータをメモらなくてはいけなかったり、グラフを手書きしたりしなければならないのは勘弁である。必然的に、スマートフォンなどに接続し、自動で計測データを蓄積、グラフ表示などができるタイプのものを買うことになる。

 そこで、店頭でざっと見たかんじだと、オムロンタニタエレコムの三択になるのだが、どれも高い。

 

  店の人にも聞いたのだが、それぞれ機能はあるもののそれほど違いはないということで、決め手に欠いた。だいたい、計測できるのなんて体重と水分の割合だけで、あとはユーザーに手入力させた性別、身長、体重、年齢をもとにシミュレーションの計算式に入れていろんな項目の数字を出すだけなのだから、違いが出るわけがないのだ。

 1,000ポイントしかないのに、5,000円以上のものを買うというのも、なんだか気が引ける。もう体重計なぞ買うのはやめて、乾電池でもたくさん買おうか、などと思っていたところ、下の棚にもなんかスマホに繋がりそうな体重計があるのを見つけた。

 

  Multifun(マルティファン)の体重計である。値段が日本メーカーとは数千円違い、こちらは5,000円を余裕で割る価格帯だ。それに、説明書を読むと、明らかにこちらの方がアプリの使い勝手などが良さそう。レビューなどを見ると、Apple ヘルスケアアプリとの連携もあって評価が高い。しかも、Bluetooth接続だからWi-Fi接続のものより電池はもつはずだし、海外ではアプリの評判もよいから、日本で知られていないだけだろう。店員さんはよくわからないらしく、特にお勧めなどはされなかった。美容・ヘルスケアコーナーにいる店員さんだからか、非常に健康的で綺麗な感じのする人だった。

Multifun(マルティファン)の体重計の使い心地

 これを買ったのが11月末。それから今日に至るまでほぼ毎日利用しているが、とにかく便利だ。値段は日本メーカーの製品の3分の1、使いやすさは2倍、という印象。何もしなくてもすぐにBluetoothに接続し、接続に困難なことは何もない。アプリには余計な機能はついておらず、データとグラフが一目瞭然。

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Appleヘルスケアアプリとの連動でヘルスケアの中でも時系列データを見ることができる。

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そもそも、データ連動さえできれば体重計のアプリに色々機能をつける必要はないのだ。軽くて薄くて置く場所に困らず、ダサい液晶画面がなく清潔感のあるデザインもよい。おかげでトレーニングも捗るようになった。こういったものを日本のメーカーが作らないのは、何か理由があるのだろうか。

筋トレのために参照している文献

 ちなみに、筋トレをするにあたって、フレデリック・ドラヴィエの『目でみる筋力トレーニングの解剖学』を参照している。

 

  この本はオススメ。トレーニングは闇雲にやってもうまくいかない。youtubeでそれらしいトレーニングを見よう見まねでやっても、力の入れる場所がちょっと違うだけでトレーニングの効果は出ない。まず、自分の筋肉がどこにあって、どこに力を入れるとどこが緊張し、どこが弛緩するのか、といったことを頭で理解した方が、筋トレの効果は抜群に高まる。この本があれば、筋トレの意義と効果の基礎が理解できる。その上で、youtubeやブログを見たりして色々なトレーニングを工夫して自らに課すのがよいだろう。また、最近翻訳の出た『パワーズ運動生理学』は、より専門的な知識を得たい人にオススメだ。

  高校で勉強したぐらいの知識があれば、難なく読める。筋トレに限らない、リハビリからアスリートまで様々なトレーニングについて学ぶことができ、また栄養の取り方や日々の生活スタイルに対する考え方も吸収できる。どうも自分で納得できる栄養学関連の本がなかったので探していたところ、むしろ栄養学ではないこの本の方が、栄養に関する記述がよかったので購入した次第だ。

 だんだん、自分の身体や心理を客観的な数値で計測して、それに応じて行動を決定する方が楽なのではないかという気がしている。最近では、血糖値などを常時計測できるモジュールなども販売されているらしい。さしあたり、次はフィットビットのような計測機器を手に入れたいものだが、腕時計すらろくにしない自分にマッチするかどうか。メンタルヘルスもアプリを入れてみたが、こっちがイライラするような通知を次々に送りつけてきて精神衛生に良くないので、三日で削除した。自分を物理的、客観的に捉えられるような技術は色々出てきているものの、その実際の適用は、まだまだ難しい。